台湾の中国依存神話の打破の恐れ、共産党憂慮

 シンガポール「聯合早報」は、20日に台湾で発足した民主進歩党(民進党)の蔡英文政権発足したことについて、中国に依存しなければ台湾経済が成り立たないとの神話が打ち破られることを、中国共産党が最も恐れているなどと報じた。

 博訊新聞網によると、中国は、蔡英文氏が総統選挙で勝利した2016年初め以降、本土観光客の台湾旅行や中台の民間交流の縮小を始めた。台湾の観光業者からは、本土客の激減により将来を懸念する声が挙がっている。

 蔡総統が20日の就任演説で、中国と台湾が「一つの中国」に属することを承認したとする1992年の合意(92年合意)に触れなかったことから、中国が台湾との交流をさらに規制するとの見方が出ている。

 92年合意は、中台の交流窓口機関が1992年に香港での協議で交わしたとされるが、民進党は合意そのものを認めていない。

 台湾師範大学の范世半教授は「台湾経済の中国本土依存が不可避との見方は、中国本土から見て鉄則だった。しかし、中台の経済提携の熱が下がっても、台湾経済が崩壊しなければ、神話が打ち破られる。中国共産党は、これを最も憂いている」と述べた。

(参考)http://boxun.com/news/gb/china/2016/05/201605230534.shtml#.V0JgAZGLTIU

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