山東・龍口で１万人が化学工場反対デモ

　山東省龍口市で10日、大型の化学工場の建設中止を求め市民１万人が市庁舎前でデモ行進した。博訊新聞網が11日伝えた。

　市民側によると、龍口市政府は4日、同市裕龍島地区に敷地面積50.41平方キロメートルの大型化学工場の建設に関する環境影響評価書を公表。直後から市民が、交流サイト（ＳＮＳ）に建設反対の意見を相次いで書き込み、デモを呼びかけた。9日から市民が同市政府庁舎前に集まり抗議を始めた。

　龍口市の海岸沿いには、既に大小の工場が並んで煙突から黒煙を上げ、市内に深刻な大気汚染をもたらしているという。

　化学工場はシンガポールとの合弁で、同市南山地区に造成した人工島に建設される。市民は、工場の規模が大きく汚染が拡大する上、周辺海域の魚介類にも被害を及ぼすことを懸念している。