有名せき止め薬5種類から硫黄、子供向けも

 有名製薬会社4社が製造するせき止め市販薬5種類から二酸化硫黄が検出されたことが分かった。7日付北京晩報が伝えた。

 いずれも、アミガサユリの地下茎を乾燥させた漢方薬「貝母(ばいも)」が主要原料。加工の過程で貝母を硫黄で薫蒸したため、一部が残留していた。含有量は1000分の1~6だった。

 5種類は、太極集団重慶中薬二廠有限公司の「橘紅丸」、通薬製薬集団股フェン公司の「潤肺止漱丸」、雲南白薬集団股フェン有限公司の子ども用「小児宝泰顆粒」など。

 中国が世界保健機関(WHO)などの基準を参考に定めた二酸化硫黄に関する基準では、「1キロ当たり150ミリグラム以下となっている。

 漢方薬の業界団体、中国中薬協会の房書亭会長によると、中国で硫黄による薫蒸が認められているのは山薬、牛膝、粉葛など10種類に限られ、貝母は対象外となっている。

 中国最大の貝母の集散地、浙江省磐安県の市場関係者によると、同県の取引量のうち半分以上が硫黄で薫蒸されている。硫黄を使うと加工費用を安く抑えることができるため、根絶は難しいという。

 二酸化硫黄は有毒化学物質で、長期間飲み続けると吐き気、下痢などの症状が表れる。深刻化すると肝臓、腎臓を傷める恐れがある。

(参考)http://news.xinhuanet.com/fortune/2016-05/07/c_128966187.htm

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