長江洪水防止・干ばつ対策指揮部は3月31日、幹部による会議を湖北省武漢市で開き、エルニーニョ現象の影響で、今年、長江の中・下流域で大規模な洪水が起きる可能性が高いとの予測を明らかにした。財新網が3日伝えた。
エルニーニョ現象は2014年9月に始まり、これまでに18カ月間以上続いている。15年11月に最盛期を迎え、監視海域の海面水温は、基準値より2.9度高くなった。持続時間や海面水温などからみて、1997~98年、1982~83年を超え、今回のエルニーニョ現象は1951年の観測開始以来、最も強力となっている。
今年5月には、長江上流域の金沙江上流、長江支流の嘉陵江東部流域、重慶から宜昌(湖北省)までの一帯、長江中下流で、平年より1~5割多い降雨が予想される。洪水が最も起きやすい6~8月は、長江流域全体で、平年を上回る雨が予想され、特に中流域では5~8割増える見通しだ。
国家洪水防止・干ばつ対策指揮部の劉寧・秘書長は「気象情勢からみて、今年、大洪水が起きる可能性が極めて大きい。しかし、リスクや潜在的な危険はなお少なくない」と述べ、対策を急ぐ考えを示した。
(参考)http://china.caixin.com/2016-04-02/100927897.html