山東省済南市の元薬剤師の女(47)が、適切に保管されていない危険なワクチンを安値で買い取り、全国に販売してとして、このほど警察に逮捕された。山東省食品薬品監督管理局は19日、24省・市・自治区に流入していたことを明らかにした。香港のニュースサイト、東網などが伝えた。
ワクチンはインフルエンザ、B型肝炎、狂犬病など25種類。ワクチンは通常、摂氏2~8度で保管する必要があるが、元薬剤師は製造設備のない倉庫で保管しており、摘発時、室温は摂氏14度もあった。
北京大学医学部免疫学科の王月丹副主任によると、冷蔵保存していないワクチンは効果がなくなる上、汚染や変質による不良反応の恐れもある。 元薬剤師は、2009年にもワクチンを違法販売した罪で懲役3年、執行猶予5年の判決を受けた。しかし、執行猶予期間中も、インターネットのチャットアプリと宅配便を使い、ワクチン販売を続けていた。
元薬剤師は20省・市・自治区の107人からワクチンを入手し、24省・市・自治区の193人に販売していた。