中国政界の内幕物の出版で知られる、香港の出版社兼書店「銅鑼湾書店」の社員で出資者の李波氏がこのほど失跡した。同社社員の行方不明者は4人目。いずれも中国当局の取り調べを受けているとみられる。英外務省は、英BBC放送中国語版に対し「強く注目している」と述べた。
李波氏の家族は「香港に来た中国の当局者に捕まった」と話している。
銅鑼湾書店オーナーの桂民海氏ら同社員4人が2015年10月以降、相次ぎ行方不明になっている。香港紙・明報によると李氏は英国籍で、桂民海氏の娘が李波氏の救助を英国警察に求めた。BBCによると、英国の当局が急ぎ調査を始めた。
香港政府の梁振英行政長官は「本土の当局者が香港で公務を執行したとすれば、受け入れられない。『基本法』に違反する」と述べた。
台湾中央社によると、李波氏は4日銅鑼湾書店の関係者に自筆の手紙をファックスで送り「急ぎ処理する問題があり、秘密保持の必要があるため、自主的に中国に戻った。関連の捜査に協力している」と記している。
(参考)http://www.bbc.com/zhongwen/simp/china/2016/01/160104_hk_bookstore_uk