一人っ子を病気などで失った親「失独者」1000人が1日朝、北京市の国家衛生計画生育委員会の庁舎前で、老後の生活保障を政策に盛り込むよう求めて陳情活動を行った。同委員会は、先に中止が決まった一人っ子政策を主管していた。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。
10月に開かれた中国共産党中央委員会第5回全体会議(5中全会)が同政策の中止を決めた後、年齢45歳以上の「失独者」が、改正後の新しい「計画出産法」で高齢者の生活保障を定めるよう求めている。一方で、超過出産した親からは、罰則の「超過出産費」の廃止を求める声も上がっている。
中国では子どもが親の老後を世話する伝統が強い上、社会保障制度の整備も不十分なため、失独者は生活不安を抱えている。
吉林省の失独者の女性(60)は「子どもを事故で失った。医療や生活が心配だ。計画出産の結果なのだから、失独者のことを新しい法律に盛り込むべきだ」と話している。
陳情者の中には、早くに子どもを亡くした後、許可を受け、比較的高齢で出産した親も含まれ、新法での対応を要望している。河南省の女性(52)は「娘は7歳で、夫婦との年齢差が大きい。さらに年をとった後、養育が心配だ」と語った。
(参考)http://boxun.com/news/gb/china/2015/12/201512012310.shtml#.Vl5GpfnhDIU