中国のバイオテクノロジー関連企業・博雅生物技術はこのほど、韓国・秀岩生命科学研究院と共同で、世界最大の動物クローン工場を天津市浜海新区に設置することを明らかにした。中国のネットユーザーから安全性に対し疑問の声が上がっている。BBC中国語電子版が伝えた。
新華社によると、投資総額は3100万米ドル。研究室と遺伝子バンクなども併設。来年から生産を始め、当初は牛のクローン胚年10万個、最終的には100万個の生産を目指す。
博雅生物技術の徐暁椿董事長は「中国の農民は、市場の需要に合わせ、もっと多くの肉牛を飼育しようと努力している」と述べた。
中国では経済発展に伴って食肉の消費が増えており、畜産業の発展のためクローンの商業化を急いでいる。
しかし、国際的には異論も多く、欧州議会は今年9月、食肉用のクローン動物の飼育禁止と、製品の輸入禁止を決めた。
天津への工場設立について、中国の交流サイト(SNS)では「まず指導者にクローン肉を食べてもらいたい」などの書き込みがあった。また、今年8月に起き、165人が死亡した、天津港爆発事故の現場に工場を建設することを疑問視する意見もみられた。
(参考)http://www.bbc.com/zhongwen/simp/china/2015/11/151124_china_cloning_factory