環境保護部、大連の大気、海洋汚染を公表

国家環境保護部はこのほど、遼寧省大連市に対する環境保護調査の結果をウェブサイトで発表し、大気の質が国の基準に達せず、生活廃水が海に直接垂れ流されているなどと指摘した。特定の都市を対象に、環境保護調査の結果が公表されるのは初めて。同市は1997年、国家環境保護局(現、国家環境保護部)から「環境保護模範都市」に認定されている。澎湃新聞網が27日伝えた。

同部東北査察センターは今年6~8月、遼寧省環境保護庁とともに、大連市に対する環境保護総合調査を実施した。

国務院(中央政府)は2013年、「大気汚染防止行動計画」を発表し、各地方政府に独自の実施プランの策定を命じた。大連市も2014年にプランを発表したが、今回の調査の結果、大連市金州新区など市内の下級政府は実施細則を定めていないことが分かった。

2014年7月には、火力発電所に対する大気汚染基準が公布されたが、大連市は基準のうち4項目を実施していなかった。同センターによると、大連市内の発電設備364基で脱硫装置が未設置だったほか、小型石炭ボイラー201台が閉鎖されていなかった。

今年1~7月はPM2.5(微小粒子状物質)、PM10の濃度に改善がみられたものの、国の環境基準を超えていた。また、過去3年間で比較すると大気の質がむしろ悪化しており、PM10の2014年の濃度は2012年に比べ29%上昇。二酸化窒素の平均濃度は14年は前年比11%、13年は26%上昇。今年1~7月のオゾンの濃度は、前年比54.5%上昇した。

同センターによると、市内を流れる北大河、紅旗河の汚染は深刻で、金州新区では1日8万トンの生活廃水が直接、両河川に垂れ流されていた。甘井戸区、中山区の一部でもそれぞれ1万トンの生活廃水が未処理で海に流入していた。もう1つの河川である凌水河も同様で、河口付近では深刻な水質汚染が起きていた。

(参考)http://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_1389468

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