国際環境NGO、グリーンピースはこのほど、中国367都市でPM2.5(微小粒子状物質)の濃度を調べたところ、1~9月は80%で国家標準を大幅に超えていたことが分かった。
汚染が最も深刻だったのは、新疆ウイグル自治区のカシュガル、ホータン(和田)の両地区と河北省の工業都市、保定市だった。
367都市のPM2.5(微小粒子状物質)の平均濃度は世界保健機関(WHO)が定めた上限の4倍だった。
ただ、367都市のうち昨年データが公開されていた190都市の平均濃度は、前年同期比で12.1%低下した。北京は前年同月比で15%低下、上海は0.7%上昇、広州は12.1%低下した。
190都市の平均濃度が低下したのは、石炭消費量の減少と環境保護法規が厳格化されたためとみられる。
9月3日の抗日戦争・反ファッシズム戦争勝利70周年記念日の式典と軍事パレードの影響で、一時青空が広がった北京、河北、天津も、平均濃度は全国31省・市・自治区の中で引き続き上位にとどまった。グリーンピースは「短期的なコントールによっては、長期的な汚染問題の解決は困難であることを示す」と指摘した。