広西チワン族自治区柳州市柳城県で9月30日に起きた連続爆弾事件は、近年頻発する爆弾事件とともに、中国の爆発物管理のずさんさを改めて明るみに出した。ドイチェ・ヴェレ中国語電子版が伝えた。
中国では民間人の銃所有はほとんど耳にしないが、各地の鉱業から花火・爆竹製造業まで、社会のあらゆるところに爆発物が存在する。
国のシンクタンク、新疆社会科学院の研究員、潘志平氏は「現代の中国社会は問題が多いが、不満や怒りを伝えたいと思う人々は、どこかの鉱山に行けば爆薬を手に入れられる。警察もすべての市民の行動全部を監視するのは不可能だ」と話している。
昨年、雲南省の男性が、自宅に爆薬20キロ、雷管100個、導火線1.5キロを所持していたのが発覚し、懲役3年の有罪判決を受けた。男性は、仕事上の必要で購入していたが「これらの物は簡単に買えた。10年間買ってきて、家の中に保管していたが、これまで何も問題はなかった」と話している。
柳州市柳城県の爆破事件で容疑者とされる地元男性(33歳)は、自身も爆死したと伝えられる。しかし、中国の当局は類似事件の発生を非常に憂慮している。
オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学の専門家は「中国は、危険物の入手を規制する能力が欠けている」と話している。
広西チワン族自治区では鉱山が非常に多く、爆竹・花火の工場も至る所にある。昨年、柳州市の親子が「社会への報復」を理由に、手製の爆弾を市内の広場のゴミ箱に仕掛けて爆発させ、通行人1人がけがした。
他地域でも、甘粛省で2011年、元銀行員が解雇されたことに腹を立て、元の勤務先に火の着いたガソリン缶を投げ入れ、49人がけがした。2001年には河北省で、紡績工場の従業員宿舎で爆弾が破裂し、108人が死亡する惨事が起きた。犯人は「家庭内のいざこざが原因でやった」と供述した。
(参考)http://www.dw.com/zh/%E5%9C%A8%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E4%B9%B0%E6%9E%AA%E9%9A%BE%E4%B9%B0%E7%82%B8%E8%8D%AF%E5%8D%B4%E4%B8%8D%E9%9A%BE/a-18759668