安価な常備薬の不足が深刻、利幅薄く生産せず

中国の病院で、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)など1箱7.8元(約147円)の安価な常備薬が極端な品不足となっており、地下市場で数千元の高値で取引されている。廉価のため利幅が薄く、製薬会社、病院ともに生産や購入に消極的になっているためとみられる。15日付北京晨報が伝えた。

ネット情報によると、浙江省広州市蕭山区で8月半ば、8カ月の男児が引きつけを起こし、母親が地元の病院に駆け込んだところ、最も有効とされるACTHの注射液がなかった。

母親がチャットアプリ「微信」を知人、友人に使い助けを求め、知り合いの医師が全国の病院に照会したが、見つからなかった。別の知人が最後に上海の製薬会社にあることを見つけ、翌日夜にようやく、ACTHが男児の元に届いた。

福建省の1歳10カ月の男児も、引きつけを起こしてショウ州(ショウはさんずいに章)病院に入院中だが、今年2月の春節(旧正月)以降、ACTHが品切れ。ヤミ業者から8000元(約15万円)で売ると持ち掛けられたが、ためらう間に別の患者の家族に買われてしまった。

同紙によると、ACTHの利幅はわずか2%。需要が少ないため製薬会社、販売会社とも在庫を持ちたがらない。病院も、医薬品で病院経営を支える体制の弊害で、安価な薬を嫌がるほか、需要が少ない医薬品は購入しない傾向がある。

(参考)http://cq.qq.com/a/20150915/015701.htm

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