香港、韓国から入国者の警戒レベル引き上げ

香港衛生署は1日から、中東呼吸器症候群(MERS)の感染拡大防止のため、韓国から香港への入国者全員に対し警戒レベルを引き上げた。発熱や呼吸器の異常が確認さだれば、疑い例として対処する。香港医院管理局も、公立病院に対し医王師と患者のマスク着用を要請した。人民日報海外版が3日伝えた。

韓国から香港を経由して中国広東省に入った金姓の韓国人男性(44)は、先ごろMERSへの感染が確認された。香港当局は、かつて重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染に苦しんだ経験があるため、事態を非常に重視している。韓国人男性は、香港に滞在中、少なくとも100人以上した。接触した人の中にはその後、マカオと香港を往復した例もあった。

香港衛生署は、韓国政府に対し、金姓の男性が香港来訪前に訪れた医療機関2カ所の名称を伝えるよう要請しているが、これまでに回答はない。韓国は出国規制を実施していない。

このため香港衛生署と医院管理局は、韓国からの入国者に対する警戒レベルを引き上げ、14日以内に韓国ソウルの医療機関を訪れたことがあり、発熱や呼吸器の異常が見られれば、一律に疑い例として対処することにした。

香港衛生署防護センターによると、金姓の韓国人男性は、韓国京畿道烏山市民で、LGの品質管理のエンジニア。このほど広東省慶州市で開かれたLGエレクトロニクス社のLED品質交流会に出席した。

センターの梁挺雄総監によると、金姓の男性は香港に入る際に空港で、発熱があり咳をしていたため、係官に中東への渡航歴の有無を聞かれた。男性は、故意に事実を隠したという。

金姓の男性は香港で約29人と濃厚接触した。これまでに29人が隔離され、観察を受けている。

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