天安門事件30年で米国務省が声明 犠牲者数の公開求める

2019年6月4日蓬 米国務省は、中国が民主化運動を鎮圧した天安門事件から30年となる3日、声明を発表し、事件の犠牲者と行方不明者の人数を明らかにするよう中国政府に求めた。声明は、犠牲者数などの公開が、共産党にとり基本的人権の尊重のきっかけになると強調した。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が3日伝えた。(写真は米公共放送ボイス・オブ・アメリカのキャプチャー)

 声明は、過去数十年、米国は中国が開かれて寛容な社会になるとの希望を抱いてきたが、全く消え去ったと指摘。中国が一党独裁を維持して異なる意見の人士を迫害していることや、新疆ウイグル自治区でウイグル文化とイスラム教を抹殺していることを例に挙げた。

 中国外務省の耿爽副報道局長は3日、定例記者会見で天安門事件について質問を受け、「政治的な波風」「とっくに結論が出た」「発展の成果」などの常とう句による回答に終始。事件の鎮圧に出動した戦車の前に立ちはだかった「タンクマン」と呼ばれる男性については「状況を把握していない」と述べた。

 また、台湾・中央社によると、中国外務省は会見後の発表資料から、事件に関するやり取りを削除した。

★参考情報★

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