中国で昨年始まったアフリカ豚コレラ(ASF)の感染拡大が続いており、米ニューヨーク・タイムズ紙は、中国当局が既に災害レベルに達したと見ていると伝えた。大量の豚が処分されたため、中国人の食生活に不可欠な豚肉が空前の品不足になっている。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が23日伝えた。
同紙によると、中国の農家と家畜専門家は、ASFの流行の現状が中国当局が認めた範囲を上回ると認識。豚肉は目立って値上がりし、物価を押し上げている。オランダの銀行「ラボバンク」は、中国の豚生産量は前年より2億頭減少する見通しであるほか、昨年処分された豚が7億頭に上ったとの推計を明らかにした。
同紙によると、中国当局は過去の公衆衛生関連の大事件と同様、情報を隠す傾向にあり、市民の信頼を失っている。しかし、各地方や豚肉流通の各段階で適切な感染拡大防止策が採られないと、豚肉のサプライチェーン全体に汚染が広がる恐れがある。
★参考情報★
ーーーーーーーーーーーー