中国軍機の台湾海峡越境、米政府が「現状変更」と反発

2019年4月2日台 中国軍の戦闘機2機が3月31日、台湾海峡の中間線を越えて台湾の南西空域に入ったことに対し、米政府が一方的な現状変更として反発している。ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は「中国の軍事的挑発が、台湾の民心を得ることはない」と批判。「『台湾関係法』とわれわれの義務は明確だ」と述べ、有事の際の支援を明言した。米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版が2日伝えた。

 米国の対台湾交流窓口である米国在台協会(AIT)の報道官は1日「現状を一方的に変更しようという中国政府の試みは、地域の安定に無益だ。脅迫的な手段をやめ、民主的に選ばれた台湾政府と対話するよう求めたい」とのコメントを発表した。

 米国防総省のイーストバーン報道官も1日「中国政府による一方的な現状変更は有害で、地域の安定に寄与せず、数十年にわたる平和を損なう」と述べた。米国務省も同日、同様の声明を発表した。
 ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、米国の反発に対し、中国紙・環球時報は、中国はこれまで「台湾海峡中間線」を認めたことはないと報じた。

 米シンクタンク国際評価戦略研究センターのリチャード・フィッシャー主任研究員は2日、「台湾海峡中間線は非公式な境界線だが、中台双方が長らく認めてきた。信頼確立と平和維持の方策だ」と指摘。さらに「中台双方が尊重してこそ台湾海峡の現状は守られる。だが、中国は現状を変えようとしている」と述べ、中国を批判した。

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