米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版によると、米海軍のミサイル駆逐艦、スプルーアンスとプレブルが11日、南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島の12カイリ内で「自由航行」活動を実施した。
中国は同諸島の領有権を主張しており、外務省の華春瑩報道官は、「米国の駆逐艦が、中国の許可を得ず勝手に仁愛礁(セカンド・トーマス礁)と美済礁(ミスチーフ礁)付近の海域を航海した。中国海軍が海域から離れるよう警告を行った」と語り、米国を批判した。
米国防総省はVOAに対し「米海軍は毎日、南シナ海を含むインド洋・太平洋地区で活動している。米国は、国際法が認めるあらゆる場所で飛行、航行、活動を行う。南シナ海でも世界のその他の場所でも同じだ」とコメント。さらに「われわれは、自由航行活動を今後も定期的に実施するが、いかなる国に向けたものではないし、政治的なメッセージではない」と述べた。
香港メディアの東網によると、米中両国は14~15日、北京市内で閣僚級の貿易協議を行う。米国は、両国の協議直前に「自由航行」活動を行うことで、中国をけん制した可能性がある。
米中は11日には北京市内の中国商務省で、米側は通商代表部(USTR)のゲリッシュ次席代表、財務省、商務省、農務省、エネルギー省、中国側は劉鶴副首相らが出席して、次官級の交渉を行った。
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