違法操業疑いの中国漁船、検査中の水産庁職員乗せ逃走

 鹿児島県沖の日本の排他的経済水域(EEZ)で11月、違法操業の疑いのある中国漁船が、検査のため乗り込んでいた水産庁の職員約10人を乗せたまま逃走していたことが27日分かった。米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版が27日伝えた。

 水産庁によると、同庁の取締船が11月5日、違法操業の疑いがある中国の底引き網漁船を発見。職員約10人が乗り込んで検査を始めた。中国漁船は職員を乗せたまた逃走を開始、日中両国が操業できる中間海域まで戻った。水産庁の職員は約12時間も漁船に連れ回された。

 菅義偉官房長官は27日「悪質な案件であり、中国に対し外交ルートを通じて申し入れた」と述べた。

 中国外務省の華春瑩報道官は27日、中国漁船による越境操業を否定した上「中国は、水産庁が乗船検査を行ったことに対する不満を日本側に表明した」と述べた。さらに「50日以上前のことであり、中日双方は既に意見交換を行った」と付け加えた。
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