中国「一帯一路」で債務の山=パキスタンで野党問題視-米紙

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは23日、中国のシルクロード経済圏構想「一帯一路」の影響で、パキスタンなど一部の国が債務の山を築いていると伝えた。パキスタンでは25日の総選挙を前に、野党が一帯一路を問題視し、中国との密約の有無について政府を追及している。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

 同紙によると、近く完成するパキスタン・ラホールの地下鉄工事は一帯一路問題の縮図。中国による620億ドルの対パキスタン投資計画のうち20億ドルが充てられた。しかし、着工から3年間に中国からの借り入れと輸入が激増し、パキスタンは債務返済の危機に陥った。

 台湾中央社によると、一帯一路を巡る借り入れは契約内容が不明朗である上、工事の受注者を中国企業に限定していることが、パキスタンの債務激増の要因になっている。

 パキスタンの野党は、地下鉄工事を含め、政府と中国間で密約の存在を指摘。近く内容を暴露するとして攻勢を強めている。
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