2018年6月8日薬広東省河源市紫禁県にある大手製薬会社、広東立国制薬有限公司の工場で6日午前火災が発生し、1人が軽傷を負った。周辺の幼稚園と小中学校の園児や生徒が避難した。当局が出火原因を調べている。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。(写真は博訊新聞網のキャプチャー)

 住民によると、工場はこれまでも汚染物質の垂れ流しを続けてきた。火災発生後に濃煙が吹き上がると、健康被害を恐れる住民がパニック状態となり、慌てて逃げ出す騒ぎとなった。住民は、同社工場による汚染を地元政府に訴えてきたが、対策はとられていないという。

 同社は1995年に発足し、セフェム系抗生物質の原薬を生産している。セフロキシムやセフロキシム・アキセチルなどの著名薬を中国で初めて生産し、高いシェアを誇る。2006年には広東省環境保護局から「クリーン生産証明書」の発行を受けた。

 しかし、周辺住民によると、工場の汚染物質で地下水が汚染されて飲めなくなったほか、地域の中小河川でも深刻な油汚染が起きている。