2018年6月6日台ロイター通信は4日、米政府筋の話として、米軍が台湾海峡への艦艇派遣を検討していると伝えた。台湾の専門家は「事実なら、台湾の安全確保の約束は変わらないとの米国の政治的シグナルだ」と述べた。中国外交部の華春瑩報道官は「中美関係を損なわないよう慎重に行動するべきだ」と批判し、米国に自制を求めた。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が5日伝えた。(写真は東網のキャプチャー)

 同通信によると、米政府筋は「米国は今年少なくとも1回、航空母艦の台湾海峡航行を検討したが、中国の反発を恐れて中止した。しかし、中国軍が挑発を繰り返しているため、再び艦艇の派遣を検討している」と語った。

 米空母の台湾海峡航行は、2007年の「キティホーク」が香港訪問の途中で通行したのが最後。キティホークの香港寄港は中止になった。

 台湾の程建人・元外交部長は「台湾海峡は公海であり、無害通航が可能だ。しかし、現在のタイミングからみて米国の意図を感じさせる」と述べた。台湾淡江大の黄介正副教授は「米国は、台湾の安全確保に対する約束は変わらないことを伝えようとしている。中国が最近、台湾に武力示威を行っていることに対する報復でもある」と語った。

 中国外交部の華報道官は5日、定例記者会見で、米軍が台湾海峡の艦艇航行を検討していることについて「米国は1つの中国の原則を守り、中米関係と台湾海峡の平和と安定を損なわないため、台湾問題を慎重に処理するべきだ」とコメントした。