中国の航空会社、中国東方航空、厦門航空の2社は30日、春節(旧正月)の臨時運航便176便の運航を取り消すと発表した。払い戻しや変更に必要となる中国駐在の台湾企業関係者らは約3万人に上るとみられる。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

 蘋果日報などによると、中国が1月初め、台湾海峡上空の民間機用航路「M503北上航路」の使用開始を宣言。一方的な現状変更として台湾が反発し、台湾当局が176便の運航の許可を見合わせていた。「M503北上航路」は、台湾海峡中間線の東側空域を通るため、安全保障の理由から台湾が反対している。

 中国の業界団体、中国航空運輸協会の責任者は「台湾側の措置は両岸(中台)民衆の気持ちを傷つけた。臨時便の取り消しに伴う様々な結果は、台湾側が責任を負うべきだ」と述べた。