
中国政府のシンクタンク、中国社会科学院政治学研究所の房寧研究員は星島日報に対し、「枠組み合意」とは、両国が要求の上限と下限を示したに過ぎず、実質的な合意には至っていないと指摘した。交渉のスタートラインに立っただけで、今後の協議では激しい対立が予想される。房氏は、両国の主張がすれ違ったままであり、立場の隔たりを埋めるのは極めて困難だと見ている。先行きについても、楽観できる材料は乏しく、むしろ長期的な対立の火種を残した形だ。
今回の交渉では、中国がレアアースの対米輸出を6か月間制限する代わりに、米国はジェットエンジン関連部品の一部輸出規制を緩和するとされるが、いずれも暫定措置にとどまり、恒久的な制度化には至っていない。
シンガポールの専門家も、合意が「協定」ではなく「枠組み」である点を重視し、「悪魔は細部に宿る」と警鐘を鳴らす。今後の詳細協議では、再び交渉が難航する可能性が高く、もし90日間の協議期限内に進展がなければ、関係は再び冷却化しかねない。米中は現在、互いに譲歩と圧力を繰り返しながら、経済と安全保障の両面で駆け引きを続けている。
◇出典
https://www.stheadline.com/realtime-china/3464097/%E4%B8%AD%E7%BE%8E%E8%B2%BF%E6%98%93%E8%AB%87%E5%88%A4%E7%BE%8E%E5%AA%92%E5%A4%9A%E6%AC%A1%E6%BF%80%E7%83%88%E4%BA%A4%E9%8B%92%E7%80%95%E8%87%A8%E7%A0%B4%E8%A3%82-%E5%88%86%E6%9E%90%E5%89%8D%E6%99%AF%E4%BB%8D%E9%9B%A3%E6%A8%82%E8%A7%80