
ジョリー外相によれば、処刑された4人はいずれも、カナダと中国の二重国籍。遺族の意向で氏名などは公開していない。外相は、トルドー前首相とともに数カ月間にわたり中国政府に寛大な措置を求めたが、死刑の執行を阻止できなかった。
中国外務省の毛寧副報道局長は20日、「中国は国籍を問わず被告人を平等に扱い、法律に基づき公正に処理している」と述べた。また、法に則り当事者の権利やカナダ側の領事権を保障していると主張し、「カナダは法治の精神を尊重し、中国の司法主権への干渉をやめるべきだ」と語った。
スパイ容疑で中国に3年間拘束され釈放された、元カナダ外交官マイケル・コブリグ氏は「中国の刑事司法制度は極めて政治的であり、国際基準に照らせば、この制度を通過した者が公正な裁判や正当な手続きを受けたとは到底言えない」と述べた。
同氏はさらに「今回の処刑は、中国当局が人命や人権に無関心であること、そして他国の見解を一切気にしないことを示している。彼らはカナダ人がどう思おうとまったく気にしていない」と語った。