中国メディアの華商報によると、広西チワン族自治区賀州市八歩区の旧陶磁器工場付近で15日午前、5階建ての住宅が突然傾斜したため住民が避難した。現場には警戒線が張られ、警察が警備している。

　ネット情報によると、老朽化した建物が後方に傾いており、建物前の水道管が破裂している。近隣住民は「あの建物で食事をしたことがあるが、大型車が通るたびに揺れて怖かった」と話している。

　地元行政機関の八歩街道事務所は「傾斜は15日の午前に発生し、倒壊のリスクがある。現在、警察と行政の職員が現場で警備している」と述べた。

　同事務所によれば建物は危険建築と認定され、住民はすでに避難済みで、今後の滞在も禁止された。建物の傾斜が水道管の破裂によるものかは不明で、原因の調査が必要。同事務所が、建物の所有権や住民の避難先について、検討を進めている。

　中国では、住宅の傾斜や倒壊が度々発生している。2021年7月には、河南省鄭州市では雨水の侵食により集合住宅2棟が傾斜し、148世帯の住民が避難した。19年8月には、広東省深セン市羅湖区で集合住宅が傾斜し134世帯が避難した。09年6月には上海市閔行区「蓮花河畔景苑」で建設中の13階建て住宅が地下車庫の工事による地盤不安定化で傾き最終的に倒壊した。作業員1人が死亡した。