25年2月7日タイ 中国メディアの海外網などによると、習近平国家主席は6日午前、北京市の人民大会堂で、中国を訪れたタイのペートンターン首相と会談した。習主席は、ミャンマー北部などを拠点とする中国人特殊詐欺団に対するタイの取り締まり活動を讃えた上、法執行や司法面で両国の協力を続けることが必要だと述べた。(写真は星島日報のサイト)

 中国メディアの上観によると、タイ首相の訪問で最も注目されたのは特殊詐欺団壊滅をめぐる中タイ協力の行方。中国人特殊詐欺団は拠点を、ミャンマーやカンボジアなど他の東南アジア諸国に移してきた。特に華人が多いミャンマー北部は重要拠点。国境を接するタイは拉致など犯罪活動の中継点となっている。

 タイの一般国民や企業も、特殊詐欺の被害にあっており2023年10月からの1年間に33万件発生し、被害額は370億バーツ(約1700億円)に上るという。

 タイの観光業への影響も深刻で、今年初めの中国人俳優、王星さんの拉致事件後、中国人旅行客のキャンセルが相次いだほか、香港の著名歌手が2月にバンコクで予定していたコンサートを取り消した。

 ペートンターン首相は今回の訪中で両国関係を強化することで、タイ観光への信頼回復を目指している。首相は5~8日の予定で中国に滞在し、黒竜江省ハルビン市で開かれるアジア冬季競技大会の開会式にも出席する。

◇出典

https://baijiahao.baidu.com/s?id=1823290020633617121&wfr=spider&for=pc