中国メディアの界面新聞によると、独フォルクス・ワーゲン(VW)が世界規模で進めている人員整理が中国にも波及しつつある。市場関係者によれば、VW中国のラルフ・ブラントシュテッター最高経営責任者(CEO)が、中国でも段階的な人員整理に着手しており、アウディを含めて、現地従業員数百人が解雇されるとの見通しだ。
アウディ中国の関係者は、界面新聞に「うわさは事実だが、整理の人数や割合は不明だ。社内では今年に入り、人件費コストの削減や効率引き上げがずっと強調されてきた」と述べた。外国人職員の一部はドイツ戻ったという。
VWは今年5月、傘下の全企業に対し、今後3年間に2023年比で20%のコスト削減を指示した。コストには固定費と人件費が含まれる。
中国はVWにとって最大の市場。しかし、最近は中国国産ブランドによる新エネルギー車(NEV)攻勢で、VWのシェア低下が続いている。
2023年には、電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD、広東省深セン市)の販売台数が、VWの合弁会社2社を上回り、中国首位となった。VW中国の今年1~6月の新車販売台数は前年同期比7.4%減の134万5000台で、4~6月期決算の純損益は1億9300万ユーロ(約312億円)の赤字となった。
別の中国メディア、澎湃新聞の取材に対し、VW中国は「昨年から傘下の全ブランドで業績改善計画に着手しており、2026年までに20%の効率アップを目指している。全社の計画に合わせ、中国でも効率向上とコストの適正化に取り組んでいる」などとコメントした。
◇出典
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1810965414549635274&wfr=spider&for=pc
https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_28828278
◇参考情報