中国メディアの環球時報によると、江蘇省揚州市江都区の自動車部品メーカー、揚州神舟汽車内飾件（神舟汽車）で4日午後8時40分ごろ、排水槽で発生した硫化水素など有毒ガスを吸い、作業員2人が死亡、2人がけがした。（写真は東網のサイト画面）

　同社はトラックの運転室の製造や自動車用板金の加工が主な事業。事故現場は塗装作業場の排水槽で、塗装やめっき後の排水を貯めている。長さ9メートル、幅3.4メートル、深さ2.2メートルでふたはなかった。

　同社は4日、排水槽の汚泥を除く作業のため住民7人を雇い、同日午後6時54分ごろから監督者を含む8人で作業を始めた。間もなく排水槽内で作業中の1人が倒れ、助けに入った別の1人も倒れた。その後、排水槽で4人が倒れているのが見つかり、換気を行った後、救助して病院に運んだ。

　当局が5日に調べたところ、排水槽の開口部の下で硫化水素とアンモニアのガスを検出。各種の排水が混ざったためこれらのガスが発生したとみられる。

　当局によると、安全に対する知識がない住民を雇い、換気や計測をしないまま作業を行ったことが事故につながった。また、防護具などを着けず救助を始めたことで被害者が増えた。当局は、事故原因のさらに詳しい調査を進めている。

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