中国メディアの環球時報などによると、浙江省温州市の温州医科大学付属第一病院で19日午後1時ごろ、心臓血管内科の李晟医師が外来患者を診察中、男に突然刃物で襲われ重傷を負った。李医師は直ちに同病院で治療を受けたが同日午後9時ごろ死亡した。男は犯行後、同病院の建物から飛び降り死亡した。（写真は東網のサイト）

　香港メディアの東網によると、李医師が患者と会話中、診察室に侵入してきた男に首や背中を刃物で刺された。居合わせた看護師らが男を引き離そうとしたが、4回にわたって李医師を刺した。

　李医師は、助けを求めて病棟の事務所の入り口にたどり着いた際、追ってきた男にさらに頭を刺されて倒れた。男は病棟の3階に上ってから飛び降り、けがして病院内の手術室に運ばれた。

　ネット情報などによると、男の妻が先に同病院で心臓の手術を受けたが、術後の状況が思わしくなく、自宅で自殺した。男は病院への報復を図ったとみられる。ただ、李医師は男の妻の治療の責任者ではなかった。

　中国では、病院内で医師を狙った殺傷事件が時々発生。2023年9月には、重慶市内の病院で医師が勤務中、患者の家族に刃物で刺され間もなく死亡した。22年7月には上海市黄浦区の瑞金病院で、男が居合わせた患者を刃物で襲い、4人にけがを負わせた。

○病院内で医師が銃撃され重傷　警察が患者拘束