台風13号(ハト)は23日午後12時50分、広東省珠海市金湾区に上陸し市内に大きな被害をもたらした。同日午後5時までに2人が死亡、500人以上が重軽傷を負った。香港メディアの東網などが23日伝えた。

 けが人のうち重傷者は10人。また、救急車3台が損壊して医療スタッフ3人もけがした。各現場でけが人256人が病院搬送を待っていたため、当局が市内の全救急車を動員して運んだ。

 珠海市赤十字会によると、金海湾地区では住宅街の車庫が冠水し住民3人が閉じ込められた。赤十字の水上レスキュー隊が出動して救助したが1人が溺死しているのがみつかった。

 珠海市全域で電力供給が不安定になったほか、浄水場が停止した。珠海市以外でも、23日午後5時現在、広東省内の変電所54カ所が止まり191世帯が停電した。一部病院も断水・停電し、医師らがスマートフォンの照明を使ったり他の工具で医療機器に代替するなどした。

 珠海市では23日、午後12時10分から15分までに風速51.9メートル/毎秒を記録し史上最高となった。