20230801鉄鉱山 中国のニュースメディア、澎湃新聞によると、山西省忻州市代県の鉄鉱山会社、精誠砿業が2003年8月に発足後、22年9月までの19年間に、計40件の事故を起こし作業員計43人が死亡したのに隠蔽(いんぺい)していたことを、山西省政府の合同調査チームが明らかにした。(写真は東網のサイト)

 中国メディアの中国新聞周刊が6月29日、精誠砿業の死亡事故隠しを報じたことをきっかけに、山西省政府が警察を含む合同調査チームを代県に派遣し、調査を進めてきた。死者の親族ら関係者約200人などに聞き取りを行い、資料を収集して事故隠しの事実を確認したという。 

 同社の鉄鉱山では2022年9月1日、大規模な崩落事故が発生。会社設立後、安全対策が不徹底のまま採掘が行われていたことが明るみに出た。

 調査によれば同社は、坑道1本当たり3~5人に分けて作業させ、事故が起きた際はただちに情報を封鎖し、当局にも通報しなかった。事故の犠牲者の遺族とは、外地で個別に交渉。高額の賠償金と引き換えに、口外しないことを約束さえていた。

 また同社の採掘作業は、多重下請け構造になっており、下請けや孫請けの業者は技術力が乏しい上、作業員の入れ替わりが激しく、安全教育や事故防止対策がほとんど行われていなかった。

 中国では7月にも、遼寧省阜新市内の炭鉱会社、阜新弘霖砿業が、6月27日に起きた7人死亡7人負傷の事故を隠していたことが発覚した。

◇出典

https://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_24061863

https://www.rfa.org/mandarin/Xinwen/4-07302023160315.html

◇参考情報
新疆の金鉱で落盤、18人生き埋め 40人が作業中