20230426聯華26日付台湾紙・自由時報(電子版)によると、台湾・彰化県消防局は25日午前6時46分ごろ、同県北斗鎮の食品製造会社、聯華食品の彰化工場で火災があったと通報を受けた。消防車59台が出動し約2時間半後に鎮火したが、フィリピン人を含む作業員の男女7人が死亡、15人が重軽傷を負った。(写真は自由時報のサイトの画面)

 台湾・中央通信社によると、工場は鉄筋コンクリート造り4階建てで、2階の調理作業場から火が出た。死傷した作業員22人うち15人は4階の冷凍庫内でみつかった。彰化県消防局によると、作業員は冷凍庫に逃げ込んだがドアは閉まっておらず、煙を吸い込んだとみられる。

 同消防局によると、死者は29~45歳の男女。うち台湾人が4人、フィリピン人が3人。いずれも4階の冷凍庫内で心肺停止状態でみつかり病院に運ばれた後、死亡した。

 自由時報によれば、同消防局が調べたところ、火は2階調理作業場で鍋の油から発生。作業員が消火器で消そうとしたが勢いが収まらず消防に通報した。

 作業員によれば、火災報知器が作動するとともに停電。火と煙に阻まれて1階には逃げられず、作業員はドアがある4階の冷凍庫に次々と逃げ込んだ。消防隊員によれば、冷凍庫のドアは内側からは閉められなかった。

 台湾彰化地方検察署は、関係者からの事情聴取と検死を進めている。詳しい出火原因は、調査報告書が出るまでははっきりしないという。

 台湾メディアのNOWnewsによると、聯華食品の彰化工場は、冷凍食品や総菜などの中食の製造を主に行っている。年商は19億台湾元(78億円)で、会社全体の18%を占める。

◇出典

https://www.cna.com.tw/news/ahel/202304265001.aspx

https://news.ltn.com.tw/news/society/paper/1579548

https://news.ltn.com.tw/news/society/breakingnews/4280858