米公共放送ボイス・オブ・アメリカ（ＶＯＡ）によると、世界保健機関（ＷＨＯ）は12日、中国広東省で女性（56）が鳥インフルエンザ（Ｈ３Ｎ８型）に感染し死亡したと発表した。ヒトのＨ３Ｎ８型感染は極めてまれ。しかし、中国では死亡した女性を含め、3人の感染が確認されている。（写真はVOAのサイトの画面）

　ＷＨＯによると、中国・広東省疾病対策予防センターが今年3月、この女性の感染を報告してきたが、死亡時の具体的な状況は明らかにしていない。中国当局の情報によると、女性は2月22日に発病。3月3日に入院し16日に肺炎で死去した。他のＨ３Ｎ８型感染者2人は昨年確認された。

　香港メディアの東網によると、女性は骨髄腫瘍などの基礎疾患があり、発病前は生きた家きんとの接触があった。女性の居住地の周囲では、野生の鳥が多数活動していた。女性の濃厚接触者の中に発症者は出ていない。

　ＶＯＡによると、Ｈ３Ｎ８は最初、北米の水鳥からみつかり、2002年から感染拡大が始まった。その後、ウマ、イヌ、アザラシから見つかった。ヒトの感染は長らく未確認だったが、昨年4月と5月、中国計2人の感染が見つかった。

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