20230120峯 中国メディアの中国新聞網によると、国家衛生健康委員会・医療応急局の郭燕紅局長は19日、国務院の記者会見で新型コロナウイルスの感染状況について、中国各省で「発熱外来の患者数、救急患者数、重症患者数」の三つのピークが既に過ぎ去ったと宣言した。医療機関は通常の診療体制を徐々に回復しているという。(写真は東網のサイト画面)

 郭局長によると、発熱外来の患者数は昨年12月23日、救急患者数は1月2日、コロナの重症患者数は1月5日、それぞれピークを迎えた。その後、1月17日までに発熱外来は94%、救急患者は44%、重症患者数は44.3%減少した。

 各省の医療機関では1月17日現在、コロナ以外の患者は外来部門では99.5%、入院患者でも85%を占めた。入院患者の手術の件数は昨年12月9日から31日まで減少したが、1月1日以降に回復。1月17日は12月7日に比べ20%増えた。

 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、中国当局の発表は常に海外から疑問の目を向けられている。米ウォルター・リード陸軍研究所の林暁旭博士はRFAに「三つのピークアウト」宣言は、1月22日の春節(旧正月)を前に政治的な必要から行われたと指摘。「(旧暦の)新年に当たり、国家の繁栄を強調したい。祝賀も必要だ」と述べた。 

 林氏は「現在、春節の帰省ラッシュがピークを迎えている。中国の農村では、さらに多くの人々が感染し沢山の重症者が現れる。大都市でも感染のピークが明らかに過ぎ去ったと言えない」と述べた。さらに「コロナのオミクロン変異株のXBB派生型が中国で急速に拡大し、次の感染の波で主流となる」と指摘した。

◇出典

http://www.chinanews.com.cn/sh/2023/01-19/9939062.shtml

https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/huanjing/kw-01192023100515.html
WHO、コロナ超過死亡の監視を中国に提言