20230118人 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、中国・国家統計局は17日、2022年の人口は14億1175万人で、前年より85万人減ったと発表した。中国の人口は1961年以来、61年ぶりのマイナス。中国の人口減少は政府の予測より9年早まった。中国政府発表の統計は、実態を反映していないものの、人口減少を公式に認めたことになる。(写真はFRAのサイト画面)

 同局によれば、22年の出生数は956万人、人口1000人当たりの出生数である出生率は6.77。死亡者数は1041万人で、人口1000人当たりの死亡者数である死亡率は7.37で、死亡率が出生率を上回った。人口1000人に対する増加率はマイナス0.60。中国の22年の出生数は、19年の1465万人に比べ500万人減ったこととなり、人口の減少傾向が鮮明だ。

 台湾の中央通信社によれば、米カリフォルニア大学アービング校の中国人口の専門家、王豊氏は「歴史的な転換点で、長期間かつ逆転不可能な人口減少の始まりだ」と指摘。日本が2010年から人口減少に転じたように、中国の人口も毎年減少するとの見方を示した。

 ウイスコンシン大学マディソン校の専門家、易富賢氏は「中国の人口減少は2018年に始まったが、誤った人口データで覆い隠されていただけだ」と語った。その上で、中国経済のエンジン役である不動産市場に、長期にわたり影響を与えると指摘した。


◇出典

https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/huanjing/gt1-01172023003107.html

https://www.rfa.org/mandarin/Xinwen/cmh1-01162023211658.html

https://www.cna.com.tw/news/acn/202301170190.aspx


◇参考情報
「共同富裕」はジニ係数0.4以下 中銀幹部が見解