河南省政府は9日、記者会見で、6日現在、省内の新型コロナウイルス感染率は89%だったと発表した。都市部は89.1%、農村部は88.9%。感染拡大の主体はオミクロン変異株の派生型BA.5.2だと指摘した。地元メディアの河南日報が9日伝えた。

 同省政府によると、発熱外来の受診者数は2022年12月19日にピークを迎え、その後減少を続けている。総合的にみて感染のピークを超えた。1月末までには、1日の新規感染者数が低いレベルに落ち着くとみられる。

 また、省内で病院ランクが「二級」以上の大規模病院の病床使用率は7日現在94.95%。重症者用の病床使用率は82.35%だった。医療現場の混乱は起きていないという。

 台湾の中央通信社によると、中国政府が昨年12月、コロナ感染者を徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策を撤廃後、各地で感染者が急増している。ただ、中央政府と地方政府とで感染者数などのデータに大きな違いがあり、海外から疑問の声が上がっている。

 中国疾病対策予防センターの流行病学首席専門家の呉尊友氏は、データの食い違いについて「大規模なPCR検査をやめたことと、軽症者や無症状感染者の数が報告されていないことと関連がある」と述べた。

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