20221102富 中国のニュースメディア、上観新聞の1日の報道によると、EMS(電子機器の受託製造サービス)世界最大手、鴻海(ホンハイ)精密工業(台湾)の河南省鄭州市の工場で、新型コロナウイルスの感染を恐れて従業員の大半が脱出したとみられることが分かった。会社側は1万5000元(約30万円)手当支給や食事の無料提供などで引き止めを図っているが、効果を上げていないもようだ。(写真は上観のサイト画面)

 別のメディアの第一財経によると、ホンハイの工場は、鄭州航空港区にあり、米アップルのiPhoneの受託製造で世界最大。従業員は数十万人に上り都市並みの規模がある。現在は繁忙期にあたり、人手不足でiPhoneの生産が影響を受ける恐れがある。

 上観新聞は徒歩で帰省した、女性従業員の証言を掲載。それによると、工場は10月10日ごろは平穏だった、20日ごろにコロナの対策が大幅に強化され、PCR検査が1日2回に増えて、食堂での食事が禁じられたことから一気に緊張が高まった。まもなく工場内で感染が拡大を始めたとのうわさが流れ、従業員の脱出が始まった。

 女性従業員の作業場では、2本ある生産ラインで1000人余りが働いていたが約300人に減少。ラインは1本に減った。29日からは作業時間が8時間から10時間に伸びた。女性従業員は29日、作業場の同僚の大半が逃げたことをみて自身も脱出した。

 ホンハイの鄭州工場は、11月1日から月間最高1万5000元の出勤手当支給を提示。従業員によれば1日3回の食事も無料提供されている。しかし、従業員の多くは万一感染が急速に拡大した場合を恐れて、帰省を選択している。

 また、多くの従業員の出身地である河南省禹州市、長葛市、許昌市など5地域が10月29日、帰省後の隔離のなど受け入れ準備を整えたと表明したことも、多数が帰省を決めるきかっけとなった。

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