20220912中 米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、インド政府は8日、ヒマラヤ西部のゴグラ地区から中印両軍が対峙(たいじ)状態を中断したと発表した。ウズベキスタンのサマルカンドで15~16日に開幕する、上海協力機構(SCO)首脳会議に、インドのモディ首相と習近平国家主席が出席する見込みで、対峙の中断は会議に配慮したものとみられる。(写真は東網のサイト画面)

 インドの国防省関係者によると、中印両軍は近くでにらみ合う状態を中断したが、部隊は撤退していない。両軍の数千人の部隊が、実効支配線(LAC)の両側に集結したままだという。

 中印両軍は2020年6月、ヒマラヤ近くのラダック・ギャロワン地区で衝突。インド兵20人、中国兵4人が死亡し、中印の緊張が一気に高まった。以降、両国の高級指揮官同士の交渉は16回に及ぶ。

◇参考情報
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