20220809病中国メディアの澎湃新聞によると、中国とシンガポールの専門家チームがこのほど、人獣共通感染症の原因となるヘニパウイルスの新種を中国山東省とか河南省で発見し、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)にリポートを発表した。専門家チームは新種ウイルスを「ランヤ・へニパウイルス」と名付けた。

 リポートによると、山東と河南の両省で35人が感染。うち、発症者は26人で、全員が発熱し、一部は倦怠感、せき、頭痛、吐き気などを訴えた。

 専門家チームは、中国軍事化学院・軍医学研究院の劉イ(王へんに韋)教授と、シンガポール国立大学医学院の王林教授ら。王教授は「両省の感染者は、症状が致命的でも深刻でもない。警戒は必要だが、パニックに陥る必要はない。しかし、自然界にはさらに多くの同種のウイルスが存在する」と話している。
 
 ヘニパウイルスは、ニパウイルスと並んでアジア太平洋地区における新興の人獣共通感染症の原因の一つ。オオコウモリ(フルーツバット)が両ウイルスの自然宿主。人、動物ともに深刻な症状を引き起こし、致死率は40~50%に達するとの指摘もある。

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