台湾の中央通信社によると、ペロシ米下院議長は3日、訪問先の台湾で蔡英文総統と会談した。ペロシ氏は「今回の訪台は、われわれが台湾への約束に背くことは絶対にないことを示すためだ」と述べ、米国が台湾の民主主義の防衛と支援を続ける決意を強調した。　

　蔡総統は、ペロシ氏に「特種大綬卿雲勲章」を授与。「ペロシ氏は、台湾の最も確かな友人だ」と述べた。ペロシ氏は「米下院と政府を代表して、勲章を頂く」と語った。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、ペロシ氏と蔡総統との会談は、中国政府の度重なる警告と米中関係の激化を無視し、米台の団結を示す場となった。

　ペロシ氏は6日昼、蔡総統主催の昼食会に出席。頼清徳副総統、蘇貞昌行政院長（首相）ら政府要人のほか、台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）から創業者の張忠謀氏と劉徳音董事長、電子機器受託製造サービス会社、和碩聯合科技（ペガトロン）の程建中副董事長ら財界人も来賓として参加した。

　ペロシ氏はその後、台湾の独裁政権時代に刑務所として使われた施設の跡地「国家人権博物館・白色テロ景美紀念園区」を訪問。人権会主任兼監察院長で、元高雄市長の陳菊氏の案内で見学した。

　ペロシ氏は3日午後6時、19時間の台湾訪問を終えて台北の松山空港を専用機で出発。次の訪問先の韓国に向かった。

◇出典

○ペロシ米下院議長、3～4日に訪台か　発表はなし