20220706黒 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、中国上海市の警察がサイバー攻撃を受け、約10億人分の戸籍や身分証明書関連の情報、通報記録数十億本が窃取されたもようだ。事実なら、中国史上最大の情報漏えい事件とみられる。(写真は中央通信社のサイト画面)

 海外のSNS(交流サイト)「テレグラム」のユーザーが3日暴露した。このユーザーは、情報を取り戻すには、暗号資産(仮想通貨)で10ビットコイン(約20万ドル)の支払いが必要と述べている。

 テレグラムのユーザーによると、漏出した個人情報は氏名や性別、年齢、出生地、身分証明書の写真、携帯電話の番号など。警察への通報の時間、通報者の氏名と状況、電話番号なども含まれる。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが、ユーザーがサンプルとして示したデータを使い、5人に確かめたところ情報は極めて正確で、警察以外のルートでは知り得ない情報も含まれていた。ある女性は、情報の詳しさに驚き「2016年になくした、iphoneから得た情報か」と同紙記者に聞き返したという。

 RFAによると、今回の情報漏えいが事実なら、1949年の建国以降で最大規模。上海市当局は4日現在、関連の報道に対し、何もコメントしていない。中国のSNS上に掲載された関連の書き込みは、全て削除さた。

◇出典

https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/ql1-07042022041459.html

https://www.wsj.com/articles/vast-cache-of-chinese-police-files-offered-for-sale-in-alleged-hack-11656940488

https://www.cna.com.tw/news/acn/202207050167.aspx



◇参考情報
米司法省、サイバー攻撃加担の中国人4人を起訴
中国情報会社、世界で要人ら240万人の個人データ収集