20220513出 中国メディアの中国新聞網によると、国家移民管理局は10日、新型コロナウイルス対策の会議を開き、コロナの感染拡大を防ぐため、出入国の規制を強化し、特に中国国民の不要不急の出国を厳しく制限する方針を申し合わせた。(写真は中央社のサイト画面)

 台湾の中央通信社によると、中国当局の定義で「不要不急」の出国は、観光や親族訪問のこと。留学や就職、ビジネスなどで出国する場合、厳しい検査を得た後に許可される。

 国家移民管理局は2021年8月、コロナの中国への流入を防ぐためとして、不要不急の海外との往来を禁止し、一般のパスポートの発行を中止した。この政策は緩和されておらず、空港の出入国管理の係官が最近、市民のパスポートをはさみで切断したとの情報がある。ただ、同局はこの情報を否定している。

 国家移民管理局は会議で、警察の国境管理部門など上海の出入国当局に対し、上海の「ゼロコロナ」実現に全力で協力するよう指示。北京の出入国管理部門に、感染拡大防止対策を厳格に実施するよう求めたほか、吉林の当局にも、現在の対策の成果を維持するよう促した。今後、規制が強化される可能性が高い。

 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、SNS上では同局の方針に対し、推測が飛び交っている。ネット民の1人は「不要不急の出国禁止は、2年前から出ている。今回は改めて強調しただけ」と指摘。別の1人は「中国経済の下振れで、人民元が大幅に安くなった。出国規制は、資本の流出を防ぐため」と書いた。

◇出典

http://www.chinanews.com.cn/gn/2022/05-12/9752959.shtml

https://www.cna.com.tw/news/acn/202205120320.aspx

http://www.chinanews.com.cn/sh/2022/05-13/9753525.shtml

https://www.rfa.org/mandarin/Xinwen/1-05122022112933.html