20220202索 米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、著名投資家のジョージ・ソロス氏は1月31日、米スタンフォード大学フーバー研究所が主催したイベントで録画による講演を行い、新型コロナウイルスの感染拡大や不動産市場をきっかけとした経済危機により、中国の習近平国家主席が今年秋、3期目の政権継続を決めるのは困難との見方を示した。(写真は、VOAのサイト画面)

 ソロス氏によれば、中国では現在、権力闘争が激化。また、習氏の2012年の就任後、経済のけん引役だった不動産市場が低迷し、最大手の恒大集団も債務危機に直面。出生率の急激な低下で、人口も減少に転じる見通し。新型コロナの感染拡大も、オミクロン株の流行で、抑え込みに失敗する可能性が高い。習氏の続投はかなり難しいという。

 ただ、専門家からは、ソロス氏の見解は個人的な願望との見方が出ている。米国家安全保障会議(NSC)でアジア上級部長を務めたマシュー・ポティンガー氏は「現在の中国の政局からみて、習氏は権力を完全に掌握している」と述べた。

 米スタンフォード大フリーマン・スポグリ国際問題研究所センター研究員のオリアナ・スカイラー・マストロ氏は、習近平氏が今年秋の中国共産党の第20回党大会で再任されるのは確実と指摘。「その後、中国はさらに強大となり、一層効果的に米国と競争できるようになる」と述べた。

 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、ソロス氏は昨年8月にも、米紙ウォールストリートジャーナルに寄稿し、習近平氏について「開かれた社会にとって、最大の敵」などと厳しく批判した。

◇出典
https://www.voachinese.com/a/Soros-on-Xi-Jinping-20220201/6421928.html

https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/junshiwaijiao/sc-01312022144426.html


◇出典
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