22021年12月21日住 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、台湾の中央選挙委員会は18日、計4件の住民投票(国民投票)の開票結果について、いずれも反対多数で否決されたと発表した。4件へ賛成を訴えていた、最大野党、国民党の朱立倫主席は敗北を認めた。(写真はVOAのサイト画面)

 米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、住民投票は、事実上、与党民進党と国民党の争いとなった。専門家は、民進党の蔡英文政権の完全勝利で、政権運営の障害を取り除いたとみている。一方で、投票率の低さは、2大政党の固い支持層の少なさを物語ると指摘。過半数の有権者が、無党派層であることを示すという。

 台湾・中山大学の廖達琪教授は「民進党の忠実な支持者は有権者の22~30%だ。民進党の動員は成功した。民進党は自党が国民党よりかなり強いことを自覚したことだろう」と述べた。

 4件の住民投票は▽飼料添加物ラクトパミン(肥育促進剤)を使用した豚肉の輸入の再禁止▽建設途中で中断した第4原子力発電所(新北市貢寮区)の計画再開▽総選挙と住民投票の同日実施▽希少な石灰藻礁保護のため天然ガス輸入施設の建設予定地変更――の3つ。

 開票結果は、反対票が413票、賛成票が393万6000票。投票率は41%だった。

◇出典

https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/gangtai/hcm-12182021100651.html

https://www.voachinese.com/a/all-four-referendums-in-taiwan-fail---a-landslide-victory-for-the-dpp-government-20211219/6360831.html

◇参考情報
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