ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)によると、中国広核集団(CGN、広東省深セン市)傘下の台山原子力発電所(広東省江門市)1号機で今年7月に起きた燃料破損について、実際の破損数は70数本に上り、中国当局発表の5本を大幅に上回るとの見方を、フランスの環境NGO「クラリッド」(CRIIRAD)のブルーノ・シャレイロン氏が明らかにした。(写真はRFAのサイト画面)
台山原発は仏電力公社(EDF)とCGNの合弁会社、台山核電合営(TNPJVC)が運営。EDFが株式の3割を保有している。EDFとCGNは、燃料棒破損は、製造か輸送の際に生じたもので、破損数は正常範囲内とのコメントを発表した。
シャレイロン氏によると、フランスの原発関係者が、実際の破損数は発表をはるかに上回り、破損の原因は、原子炉の設計ミスとの見方をクラリッドに告げたという。
この原発関係者によると、台山原発1号機は2018年に商業運転を開始した際も、原子炉内で異常な振動が現れた。設計上の欠陥が疑われるが、長年放置され、運転が続けられている。
同原発を巡っては米CNNが6月、同原発で放射線が漏れたと報じたことから、内外から注目が集まった。当時、中国国家核安全局の責任者も、少量の燃料棒の被覆管に問題があったと認めたが、原発は停止しなかった。CGNは7月30日、同原発1号機で、燃料棒の破損が見つかったため停止を決めたと発表した。この際、放射線漏れはなかったとコメントしている。
◇出典
https://www.rfi.fr/cn/%E5%B0%88%E6%AC%84%E6%AA%A2%E7%B4%A2/%E8%A6%81%E8%81%9E%E8%A7%A3%E8%AA%AA/20211128-%E5%90%B9%E5%93%A8%E8%80%85-%E5%8F%B0%E5%B1%B1%E6%A0%B8%E6%B3%84%E6%BC%8F%E6%88%96%E8%88%87%E9%8D%8B%E7%88%90%E8%A8%AD%E8%A8%88%E6%9C%89%E9%97%9C
https://www.rfi.fr/cn/%E4%B8%93%E6%A0%8F%E6%A3%80%E7%B4%A2/%E7%8E%AF%E5%A2%83%E4%B8%8E%E5%8F%91%E5%B1%95/20210620-%E6%B3%95%E6%A0%B8%E7%94%B5%E4%B8%93%E5%AE%B6%E8%B0%88%E5%8F%B0%E5%B1%B1%E6%A0%B8%E7%94%B5%E7%AB%99%E5%B8%A6-%E7%A0%B4%E6%8D%9F%E7%87%83%E6%96%99%E6%A3%92-%E8%BF%90%E4%BD%9C%E7%9A%84%E9%9A%90%E6%82%A3
◇参考情報
○田湾原発で放射線漏れの警報 計測器故障で誤作動か