22021年10月7日雨中国メディアの中国新聞網などによると、大雨が続く山西省で、政府の応急管理庁は4日、洪水では4段階で上から4番目の「4級」の緊急対応措置を始動した。また、省内の炭鉱27カ所が操業を停止した。山西省は中国有数の産炭地で、各地で深刻化している発電用石炭の不足が深刻化する恐れが出てきた。(写真は香港01のサイト画面)

 山西省では2~4日、省内の大部分の地域で大雨となり、沁河や汾河など一部河川で水位が大幅に上昇。万家寨などダム27カ所で水位が危険レベルを超えた。4日午前8時現在、住民1万0704人が避難。炭鉱27カ所と炭鉱以外の鉱山99カ所、危険化学品を扱う企業7社が操業を停止した。建設工事231カ所も作業を中断した。

 香港メディアの香港01によると、中国各地では電力供給制限が起きている。発電用石炭の不足と、石炭価格上昇に伴い電力販売価格との逆ざやの発生していることが主な原因。山西省は、内モンゴル自治区に次ぐ産炭地で、昨年の生産量は10億トンを超えた。山西省の炭鉱の操業停止が、電力不足に拍車を掛ける恐れがある。

◇参考情報
8省の河川119本が危険水位 ダムも記録的増水
電力不足の東北地区で民生混乱 吉林省は石炭輸入急ぐ