22021年9月22日疫 中国政府の水利省は20日、8月下旬以降、中国8省の河川119本で水位が警戒レベルを超えた。水位が危険レベルにある河川の数は、平年の同期に比べ6割多く、今年秋はより厳しい水害対策が急務となっている。中国メディアの中国網が伝えた。(写真は東網のサイト画面)

 水利省によると、8月下旬以来、重慶や四川など西南部の一部、黄河下流から淮河北部流域の黄淮地区、華北などで長雨が続いている。長江では、増水が一定レベルを超え「2021年1号洪水」が発生。長江支流の漢江では2011年以降、秋としては最大の増水が起きた。漢江上流の「丹江口ダム」では1973年の完成以来、最高の水位を記録。華北の河川、衛河の上流では20年ぶりに秋の増水が起きた。

 水利省などによると、今年の秋雨は期間の長さに加えて、特定地区に集中する傾向があり、同じダムが繰り返し増水への対応を迫られている。春以降の水害で壊れた堤防が、復旧しないうちに再び増水に直面している地区も少なくない。

 水利省は、湖北や四川、河南などに対策チームを派遣。水害予防対策を指導している。当局によると、秋の増水はまだ続く見通しで、9月20日~10月9日まで、西南や黄淮地区、華北などで例年の50%増から2倍の雨が降る恐れがある。


◇参考情報
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