22021年8月25日杭 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、7月に入り中国で高級官僚が多数失脚する中、浙江省杭州市のトップ、周江勇・市共産党委員会書記が、中国共産党中央規律検査委員会と国家監察委員会の調査を受けていることが21日に判明し、内外の注目を集めている。中国電子商取引最大手、阿里巴巴集団(アリババ、浙江省杭州市)の創業者、馬雲(ジャック・マー)氏との関係が失脚の原因との見方も出ているが、推測の域にとどまっている。(写真はRFAのサイト画面)

 両委員会は21日、重大な規律違反で、周書記の調査を始めたことを発表した。同氏は20日午後、「カーボンニュートラル」の関連会議を主宰し、演説したばかりだった。

 民間では、周書記の失脚は馬雲氏との関係が原因との見方が広まっている。周書記が、上場が予定されていたアリババ傘下の金融会社、アント・フィナンシャルに出資していたとのうわさもある。

 広まるうわさに対し、アント・フィナンシャルは22日、「関連の人物が当社に出資していたとのネット情報は、デマだ」とするコメントを発表した。アント・フィナンシャルは新規株式公開(IPO)により上場の予定ったが、昨年11月、中国当局が停止を命じた。

 台湾中央通信社によると、浙江省と杭州市、温州市の各共産党委員会は21~22日、急きょ会議を開催。政治上の規律の順守と、経済界との清潔な関係の維持を確認したという。周書記は、17年から18年に温州市トップを務めた。会議は、周書記の失脚を受けて、綱紀粛正のため行われたとみられる。

◇出典

https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/zhengzhi/wy-08232021103555.html

https://www.cna.com.tw/news/acn/202108230328.aspx

◇参考情報◇
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