江西省カン(章の右に夂と貢)州市会昌県の化学工場で16日に爆発があり、黒煙が上がるとともに周辺の半崗村に刺激臭が立ち込めた。まもなく住民約50人がめまいや吐き気を訴え病院に運ばれた。二酸化硫黄など有毒ガスが漏れたものとみられている。台湾中央通信社が19日伝えた。

 地元の会昌県人民病院によると、16~18日、刺激臭のある有毒ガスを吸い込んだ住民多数が同病院で治療を受けた。住民の症状やガスの種類について、同病院はコメントを避けた。現地政府関係者も、刺激性のガスが漏れたことは認めたが、詳細については口をつぐんでいる。

 住民によると18日現在、8人が入院中。うち3~4人は症状が重く、口やのどにただれがある。現地の報道によると刺激性のガスは、二酸化硫黄の可能性が高いという。

 同県は現在、早場米の収穫期だが、約27ヘクタール(ha)が有毒ガスの影響でイネなどが枯れた。葉物野菜は、買い手がつかなくなっている。

 現地の報道によると、ガスが漏れたのは化学工業団地内の工場っで、これまでにもしばしば異臭が漂っていた。住民の1人は「いつも異臭がしていたが、どうしようもなかった。人が倒れることになるとは、思いもしなかった」と話している。

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