22021年7月4日滴 米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA))によると、中国国家インターネット情報弁公室は4日、配車サービス大手の滴滴出行が利用者の個人情報を違法に収集していたとして、アプリ配信サイトに対して同社アプリの提供を中止するよう命じた。(写真はRFAのサイト画面)

 滴滴出行は6月29日、米ニューヨーク証券取引所に新規株式公開(IPO)で上場し44億ドルを調達したばかり。中国の電子商取引(EC)最大手アリババ集団が2014年に同証取に上場して以来250億ドルを調達して以来、中国企業として最大のIPOとなった。

 滴滴出行のアプリの提供中止は、米国への機微なデータの流出を中国当局が恐れたためとの指摘がある。滴滴出行の李敏副総裁は4日「滴滴のデータはすべて中国にあり、米国に渡ることは絶対にない」と述べた。

 米公共放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、中国政府は、最大手インターネット企業による影響力の拡大の阻止を狙い、アリババや香港上場のインターネットサービス大手、騰訊(テンセント)を、独占禁止法違反容疑で摘発した。滴滴出行のアプリ提供中止も一連の動きの一環とみられる。
中国当局、メディア撤退アリババに要求か WSJ報道